1: 小豆大福 2017/12/14(木) 15:44:25.97 ID:CAP_USER9.net
※ソース先に動画あります
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 夏の終わり、写真家ポール・ニックレン氏と環境保護団体「シーレガシー」の映像製作者らは、カナダ北東部のバフィン島で胸が張り裂けるような光景に遭遇した。飢えて死に向かいつつあるホッキョクグマに出会ったのだ。

 ニックレン氏にとって、クマはなじみ深い存在だ。カナダの北極圏で育ち、生物学者を経て野生動物の写真家に転身した同氏は、これまで3000頭を超す野生のクマを見てきた。しかし、12月に彼がソーシャルメディアに投稿した、やせ衰えたホッキョクグマの姿は、これまでに見た最も辛い光景のひとつだった。

「私たちは泣きながらその場に立ち尽くしました。撮影している間、涙が頬を伝っていました」と語っている。

 動画は、ホッキョクグマが必死で生きる姿を映し出している。やせて骨張った体を白い毛が弱々しく覆っている。片方の後ろ足を引きずって歩いているのは、筋肉が萎縮しているせいだろう。クマは食べ物を求めて、近くにあったごみ箱を漁る。イヌイットの漁師が特定の季節に使うごみ箱だ。だが何も見つからず、あきらめて再び地面に倒れ込む。

 この場面を投稿すると、見た人からはなぜ助けてやらなかったのかとの声が上がった。「もちろん、それも考えました」とニックレン氏。「しかし、私は麻酔銃や200キロのアザラシの肉を持って歩いているわけではありません」

 それにもしそうしたとしても、このクマの苦痛を長引かせるだけだっただろうと言う。また、カナダでは野生のホッキョクグマに餌を与えることは違法である。

 追い詰められ、ゆっくりと死んでいくクマを撮影したのは、その死を無駄にしたくなかったからだとニックレン氏は話す。

「科学者は、ホッキョクグマが絶滅するだろうと言っています。それがどういうことか、人びとに実感してもらいたい。これが飢えたクマの姿なのです」

■気候変動との関連

 ニックレン氏は1頭のホッキョクグマのストーリーを語ることで、温暖化がどのように結果をもたらすのかという、より大きなメッセージを伝えたいと考えている。

 ホッキョクグマは、図らずも気候変動の影響を象徴するマスコットとして扱われている。北極地方にのみ生息するため、温暖化や海面上昇の影響を真っ先に受けてしまうからだ。

 ホッキョクグマは、海氷の上にいるアザラシの群れを襲って食べる。夏の間は何カ月も食べられないまま、海が凍るのを待つことも珍しくない。

 2002年の世界自然保護基金(WWF)の報告では、気候変動がやがてホッキョクグマを危険にさらし、あるいは絶滅に追い込む可能性があると予想している。当時でさえ、ホッキョクグマが陸上で過ごす期間が長くなっており、絶食期が延びて健康が損なわれていると報告されている。夏の終わりには、WWFが調査した個体のほとんどが飢餓の兆候を示していた。

 15年後の現在、ホッキョクグマのエサ探しの場となる海氷の状態はさらに悪化している。米国の雪氷データセンター(NSIDC)は毎年海氷の観測を行っているが、その面積は年々最低記録を更新しているという。

 先頃科学誌「Biosciences」で発表された研究は、気候科学にしばしば疑いの目が向けられるのはどのような仕組みによるのかを調べている。この研究によれば、気候変動否定論者はホッキョクグマが直面している脅威を疑うことで、気候変動を軽視することができるのだという。

 しかし、昨年ヨーロッパ地球科学連合(EGU)が発表した研究や今年の米国地質調査所(USGS)による研究は、海氷の融解がホッキョクグマの存続にかかわる脅威であり続けていることを確認している。文=Sarah Gibbens/訳=山内百合子

配信2017.12.12
National Geographic
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/121200482/

引用元: ・【地球温暖化】餓死寸前のホッキョクグマ 胸張り裂ける動画

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